「大量の画像を一括でリサイズしたり、色調補正したい」
そんな時に便利なのがPhotoshopの「ドロップレット」という機能です。

ドロップレットを使うと、あらかじめ記憶しておいた操作をドラッグ&ドロップだけ一括で実行します。Photoshopを立ち上げる必要もありません。同じ作業を繰り返す時に、作業効率が飛躍的にアップしますのでぜひ利用してみてください。

ドロップレットとは

ドロップレットとは、Photoshopアクションをアプリケーション化したものです。アプリですので、デスクトップや作業用フォルダにアイコン化できます。「アクション」とは、一連の作業を記憶できる機能ですが、詳しくはこちらの記事で解説しています。

ドロップレットはどんな作業でも記憶できますが、特にリサイズ、トリミング、色調補正、枠線を付ける、などの一括調整時に役立ちます。サイズが決まっているブログのアイキャッチを作る時にも便利ですね。

重いPhotoshopを立ち上げる必要もない点も優れています。

ドロップレットの作り方

冒頭で紹介したアクションを記録した上での作業になります。アクションの詳しい設定方法については、先ほどの記事でご覧ください。ドロップレットを作る操作は至ってシンプルです。PhotoShopを開いて、上部ツールバー左の「ファイル」>「自動処理」>「ドロップレットを作成」を選択します。

ドロップレット設定画面

赤枠箇所に注意して作成しましょう。ここでアプリケーション化したいアクションを指定します。左上の赤枠では、アプリケーションの名前を決めます。適用する編集に応じた名前にしておくと後々分かりやすいです。(例:トリミング&塗りつぶし.app、ブログアイキャッチ用.appなど)

編集したファイルの保存先のフォルダを作っておき、右側の設定箇所で実行後のフォルダに指定します。

あとは上記の通り、「”開く”コマンドを無視」と「”別名で保存”コマンドを省略」にチェックが入っているか確認し、「OK」をクリックすれば、ドロップレットの完成です。

ドロップレットのアイコン

以上のようなアイコンがデスクトップに表示されるはずです。このアイコン(アプリケーション)に任意のファイルをドラッグ&ドロップして登録したアクションが実行されることを確認してみましょう。指定した保存先フォルダにファイルが保存されていれば、問題なしです。

Macユーザーなら以下のようにFinder内のヘッダー部分に常設しておくことも可能です(command押しながらドラッグ&ドロップ)。デスクトップに設置しなくとも、スムーズに活用できます。

ただし、ドロップレットはすべて同じアイコンになるので、複数セットする場合は、右クリックで「テキスト」も表示させて区別できるようにしておきましょう。

finder内にドロップレットを設置した例

ヘッダーから削除したい場合は、同じくcommand押しながらドラッグ&ドロップで適当な場所で離せばOKです。

ドロップレットがうまく動作しない場合のチェック項目

ドラッグ&ドロップしても何も起きない、「実行できません」などと、うまくいかない場合は以下のような原因が考えられます。

そもそもアクションが機能していない

ドロップレットを作る前にアクションが正しく実行されるか確認しておきましょう。最もよくあるのは、「開く」をアクション内に記録していないケースです。そもそもファイルを開くという作業を記録していない場合は、すべてのアクションが「使用できません」と表示されます。

任意のアクションを指定できていない

作ったアクションを正しく指定できていない場合があるので、こちらの設定箇所の左側でアクションが正しく指定されているか確認しておきましょう。

保存先のフォルダを間違っている

保存先のフォルダを間違っていると、正しく保存されません。こちらの設定箇所の右側の保存先を確認しておきましょう。実行後のファイルの保存先として専用のフォルダを作っておくとわかりやすいです。

まとめ

アクションを正しく登録して、ドロップレットを作っておけば、画像の編集作業を大幅に効率化できます。複数回の同じ作業を省略できるだけでなく、工数の多い編集作業なども一度登録しておけば、スマートに実行できるわけです。ドロップレットは、デスクトップに表示しておくか、特定のフォルダ内に設置して効率的に実行できるようにしておくといいでしょう。