「この記事の図表、わかりやすいな」
「この画像、すごくオシャレだな」

こんなふうに、他サイトの画像を、ブログ記事に引用したくなるかもしれません。

ただ、安易に引用する前に、少し立ち止まってみてください。引用は法的に認められている行為ですが、正しいルールを知っておかないとトラブルになります。

「画像の引用? 出典元を記載すればいいんでしょ?」

実はそう単純な話ではありません。
出典元を記載することは最低限のルールであって、それだけでは不十分です。

この記事では、正しい画像引用のルールを解説します。

そもそもどういった場合に、引用が認められるのか?
画像の引用でトラブルになったりしないのか?
画像引用でよくあるNG例は?

こういった疑問に回答していきます。

ちなみに、今回は画像にフォーカスして解説していますが、テキストも含めた引用ルールの全体像は、『【誤用注意】ブログ、ウェブメディアで引用する時の書き方について』で解説しています。こちらもチェックしてみてください。

画像の引用は「必要性があるかどうか?」 が最大のポイント

引用の基本的なルール(要件)は、文化庁が以下のように発表しています。

(注5)引用における注意事項
 他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。

(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」)
出典: 著作物が自由に使える場合 – 文化庁

この注意事項にプラスして、「改変しないこと」も引用のルールです。引用する画像は一切、加工してはいけないということです。そのまま掲載します。

そして画像の引用は、「必要性があるかどうか?」が最大のポイントです。必要性の有無が、引用か無断転載かを分ける基準になるからです。

必要性の有無が重要

画像を引用するときは、「客観的に見て引用が妥当かどうか」 を、よく考える必要があります。

これは絶対にダメ!引用の必要性がない3つのNG例

以下のようなケースは、著作権侵害や盗用で訴えられても反論できないNG行為です。

1. 他サイトのアイキャッチ画像を引用

他記事のアイキャッチ画像を引用して、自分のブログ記事のアイキャッチに使っているケースをたまに見かけますが、これは引用の必要性がまったくありません。

なぜなら、アイキャッチ画像を用意したければ、有料のストックフォトサイトや無料素材サイトで探すのが筋だからです。他記事のアイキャッチ画像を拝借するのは、引用ではなく無断転載・盗用です。

2. ただのイメージ画像の引用

装飾目的で使われているイメージ画像も、引用の必要性はありません。

イメージ画像は、その画像に特別な意味や情報が含まれていません。記事の見栄えを良くしたり、読者の注意を引いたりするために使われています。

たとえば以下のように、見出し下でよく使われるものです。

イメージ画像の例

果たして、こういった画像を引用することは妥当なのでしょうか?

そんなことはありませんよね。

アイキャッチ画像の例と同じです。イメージ画像を挿入したければ、自分で用意すればいいだけです。有料のストックフォトサイトや無料素材サイトで、いくらでも探すことができます。他人の記事から引用する必要性はまったくありません。

3. WEARやPinterestからコーディネート投稿写真を引用

ファッション系ブログやキュレーション系サイトで当たり前のように横行している行為ですが、本当はアウトです。

コーデの写真が欲しければ、自撮りをするなりモデルを雇うなりすればいいだけですよね。それこそ、ファッション系の有料素材サイトに登録すれば、コーデの写真素材はたくさん販売されています。

1と2の例にもいえることですが、ほかに手段があるにも関わらず、「お金を出したくないから」「手間だから」という理由で安易に引用する行為に、必要性があるとはいえません。

「この画像、おしゃれだから引用しよう」
「ここの旅行スポットの写真ほしかったから、引用しよう」
「このコーデおしゃれだなー、引用しよう」

これらは引用ではなく無断転載・盗用になります。

引用の必要性が認められるケースとは?

では、どのようなケースで、画像の引用が認められるのでしょうか?

たとえば、政府の統計データのグラフや図表。

統計のイメージ

これらはそこにしかないデータであり、自分では用意できないものですよね。なおかつ、引用することが読者のタメになるかもしれない。

こういったケースでは、引用の必要性があると判断できます。逆にいえば、必要性が認められるのはこのくらいしかありません。

結論:画像素材が欲しければ自分で用意しよう

ここまで見てきた通り、画像の引用はごくごく限られたケースでしか認められません。

ブログ記事のアイキャッチ画像や記事中のイメージ画像が欲しければ、自分で用意するしかありません。他人の記事から勝手に拝借することはできないのです。

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