サジェストキーワードという言葉を聞いたことがあるでしょうか。言葉は聞いたことがなくても、インターネットを使っていれば間違いなくその恩恵を受けたことがあるものです。サジェストキーワードとは、Googleが⼊⼒補助を目的に開発した機能でオートコンプリートとも呼ばれることがある、検索窓にキーワードを入れた時に予想されるニーズを先回りして表示してくれる機能です。サジェストキーワードの仕組みを知り、活用することでユーザーや検索エンジンを意識した記事作りができるわけです。

サジェストキーワードとは︖

Suggestion:提案
Keyword:キーワード

サジェストキーワードの役割は簡単に言うと、Googleからのキーワードの提案です。

• 過去に⼀定以上の頻度で検索されたキーワード
• 検索回数が急上昇したトレンドキーワード

から独自のアルゴリズムでキーワードが提案されています。

過去に検索されたキーワードというのは今検索しようとしている本人の履歴ではなく、検索エンジンを使っている全員の履歴から、今検索している人のニーズも似たようなものだろうという予測のもと表示しています。過去に多くのユーザーが⾒た優良な記事は、多くの人にとっても具体的なニーズを持っているはずだという前提でおススメをされるわけです。Google検索恐るべし。

サジェストキーワードはコンテンツ制作のヒントが詰まっている

検索に便利なサジェストキーワードですが、実はこれ、Webサイトのコンテンツ企画を練る時にかなり有効に使うことができます。Google検索が検索結果でこのキーワードで検索する人にはこういうコンテンツがおススメだと教えてくれているわけですね。自サイトがターゲットにしているメインキーワードに関連するサジェストキーワードは常にチェックをして、コンテンツを用意するようにしていきましょう。

サジェストキーワードを一気に調べよう

サジェストキーワードは検索結果に表示されている数以上に存在します。一つずつ調べることもモチロン可能ですが、今は便利な無料ツールに恵まれていますので、時間を掛けずに一気に進めた方がいいでしょう。トレンドに合わせて表示されるサジェストキーワードは変化しますので、以下のツールを用いて対応をすることでより効果的に、検索結果の恩恵を受けることができるようになるでしょう。本当に多くのサジェストキーワード検索ツールがありますが、私が使ってみて使いやすかった5つを参考までに紹介しておきます。初めてサジェストキーワードに触れる方は以下のツールからお試しください。

▼OMUSUBI(おむすび)
http://omusubisuggest.appspot.com/

▼KOUHO.JP
http://kouho.jp/

▼関連キーワード取得ツール
http://www.related-keywords.com/

▼keywordtool
https://keywordtool.io/

▼goodkeyword
https://goodkeyword.net/

サジェストキーワードを重要度ごとに選別してみよう

サジェストキーワードをツールで大量に得ることができたら、どのキーワードが実際のところ注目されているか調べてみましょう。ここではGoogleのキーワードプランナーを使ってどれくらい検索されているのか?需要があるのか?を調べて、実際にコンテンツに使うキーワードの優先順位を把握してみます。

キーワードプランナーの使い方は以下記事を参考にしてください。

キーワードプランナーにお好みのサジェストツールで抽出したキーワードを入れて検索ボリュームを調べたら以下を参考に記事の骨子作りに着手してみましょう。いかに記事作りに着手するときのキーワード選びについてポイントを挙げておきます。

・キーワードプランナーで検索ボリュームが「-」となっていない複合のキーワードをチェックして自分が書くことができそう(その複合キーワードに対する答えのコンテンツを)なものをピックアップする。

・そのキーワードの組み合わせで実際に検索をしてブログで戦えそうかを見る(食べログやポータルサイトばっかりで占有されているキーワードは見送るほうが無難)

・検索ボリュームが中以下(~10万)のものがねらい目

・初心者には複合キーワード3つ以上(何を求めているかある程度ハッキリしているもの)の回答になる記事をつくることから始めるとよい
 例)「サッカー ドリブル 姿勢」→〇〇選手のドリブルの姿勢について考察記事を書く など

・意識するポイントは選択した複合キーワードで検索してから流入してきたユーザーの気持ちを満たすこと。(自分のページを見た後に再検索させないこと)

サジェストキーワードからはユーザーが具体的に求めているとされる顕在的ニーズの把握と需要度を予測することができます。サジェストキーワードの組み合わせからユーザーのニーズに対する理解を深めて、コンテンツの企画と骨子・記事を作成することでより需要に沿ったコンテンツの提示ができるようになります。

ポイントは検索ニーズに答えるコンテンツ作りをすること

欲張って大きなキーワード(1語、2語)を狙うよりも小さなニーズ(3語、4語の複合キーワード)に確実に答えられるコンテンツを充実させる方が建設的である場合があります。なぜなら、小さいニーズに的確なコンテンツを用意することを繰り返すことで、引いては大きなキーワードでも上位表示されることにつながるからです。

キーワードに対してどんな記事を書こうか検討するときには少しだけ想像力をはたらかせるようにしましょう。例えば「傘 盗難」という複合ワードに対して記事を書こうと思った時にどのような記事を書こうと思うでしょうか。答えは人それぞれですが、私であればこれは傘の盗難対策を考えている人の検索キーワードだと予想して、傘の盗難対策におススメの対応、盗難対策商品、の記事はどうだろうと考えます。

単にキーワードだけを拾いあげようとせず、このキーワードを検索した人はどんなシーンにいる人か?というのを想像してコンテンツに起こすことでより精度高くユーザーニーズに寄り添うことができるでしょう。傘を盗まれた人が、盗まれた次の瞬間に悪いことを思い出すように「傘 盗難」と検索はしないとだろうと思うわけです。あ、傘を盗もうとする人は調べたりするかもしれないですね。そんな感じで最後に想像を働かせてみるのがキーワードと上手く付き合うコツだと思います。

自分が伝えたいこととニーズとの一致

SEO対策に迷っている方は、サジェストキーワードを軸にコンテンツを見直すだけでユーザーのニーズに寄り添ったコンテンツ作りが可能になるでしょう。

ただし、記事作成はユーザーニーズに寄り添うだけでなく、自分の書きたいこと、伝えたいことであることも重要です。需要のあるキーワードでも、自分にとって書くことがないネタだったり、書きたくないことだったりすることもあります。ですから、自分が伝えたいことがあることを前提にしたネタ作りが実際問題としては必要不可欠です。

なぜかというと、書きたいこともないのに記事を書こうとするのは無理があることで、無理やり書こうとするとどこかから調べてきては書くという、いわゆる「リライト」になってしまいがちだからです。それでは色んな情報を組み合わせただけのパッチワークのような記事になり、何のオリジナル性も価値もありません。

情報を切り貼りして作られた記事は、大手のキュレーションサイトのように大量生産すればSEO効果も期待できるかもしれません。ですが、大手キュレーションサイトの記事はすべてが使い捨ての情報であり、ユーザーには何も響かないわけです。メディア側もそれを承知で、ただ1PVが流入すればいいとだけ考えています。そういった記事ばかりがネット上に溢れてしまうのも寂しいものです。やはりツールはツール。様々なツールを補助として利用することは大いにおすすめしますが、基本的には自分が書きたいことありきで記事構成を考えていくほうが意味があるし、楽しいと言えると思います。